« 埼教組のホール使用を取り消し;所沢市 | メイン | 「言葉の力」を学習の基本に;文科省が検討開始 »

2006年7 月27日 (木)

敬語は難しい;国語世論調査

  文化庁は26日、05年度の「国語に関する世論調査」結果を発表した(各紙27日朝刊)。敬語に対する意識が調査のポイント。結果は文化審議会国語分科会が来年2月までに答申予定の「敬語に関する指針」作りに反映される。

この線に沿って朝日は<「お」つけしますか?>(3面)という洒落た見出しで美化語の「お」の使い方に焦点を当てた。第4の敬語と言われる「お」の付け過ぎは戦後間もなくから指摘されてきたが、調査からは相変わらずの現状が浮き彫りになった。日常生活でよく使う15の言葉について「お」を使うかどうか聞いたところ「お菓子」(73%)、「酒」(56%)、「米」(56%)、皿(55%))などが付ける上位にきた。最下位は「くつした」だが、0.9%の人が付けるという。

読売は<部下に「お疲れさま」今や常識>(対社面)と敬語の言い回しを取り上げた。部下に「お疲れさま」という上司が53%にも上ったという。「ご苦労さま」というより部下に気を使った感じがあるらしい。敬語については68%の人が難しいと感じているが、「必要だから使いたい」「使わざるを得ない」と回答した人が計93%に上った。

<コメント>◎敬語は日本の美風だ◎
  歳を取ると保守的になるのだろうか。昔は全くと言っていいほど関心がなかった「敬語」の大事さが分かるようになった気がする。若い頃は敬語は上下関係を強いるものと映ったが、人間関係の経験を積むほどに敬語はコミュニケーションに人情の機微を持ち込んだ日本語独特の機能と思うようになった。調査が指摘するように敬語や「お」の使い方は性差や年齢など個人差が大きく影響するもので、役所が指針を作る必要はないような気もするが、美しい日本語の機能を皆で守っていくためには現状を把握し、より美しい使い方を研究するための議論、事例作りは意味があるだろう。

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
https://www.typepad.com/services/trackback/6a0128759be2a2970c0120a699f49d970b

Listed below are links to weblogs that reference 敬語は難しい;国語世論調査:

コメント

この記事へのコメントは終了しました。