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2006年7 月11日 (火)

長期バイトが卒業単位に;大阪学院大の試み

 関西の中堅私学、大阪学院大学はこの8月から、大学指定の企業で一定期間以上アルバイトした学生には単位を与えることにした(朝日11日朝刊3面)。働き振りを企業の目でじっくり評価してもらう。当面は大阪市内の大丸と阪神百貨店を指定。来夏までに300人を送り込む予定。期間は3カ月から半年で、計90時間以上になると単位がもらえる。アルバイト料も出る。バイト中、企業は「時間管理」「交渉力」「コミュニケーション能力」など25項目で5段階評価し大学に報告。評価が低い学生には事後研修を実施する。このシステムは人材サービス大手、パソナグループの「関西雇用創出機構」が大学と企業を仲介して実現した。
  
<コメント>◎これがなぜ単位?◎
記事からはどんな仕事をするのか、90日以上バイトをすると何単位になるかなど詳細は分からないが、百貨店のバイトで大学の単位が取れると言われてもピンとこない。あくまでもこれは業体験(インターンシップ)であって学問とは言いがたいのではないか。

事実上の大学総入学時代がやってくるという。進学希望者と総定員がつりあうわけで選ばなければどこかに入れる時代だ。若者たちは自分は何を学びたいのか、何のために大学にいくのかますます考えないで進学することになるだろう。茫然と4年間を過ごすより、百貨店でバイトでもさせた方が働くことを学ぶ機会にはなるだろうが、そうまでして大学にいく必要があるのだろうか。真の意味での職業教育の充実強化が求められている。

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コメント

大学で何を学んだかと言われると、耳が痛い一人です。誰もが大学に入れる(数の上では)時代になるといいますが、まずは、どうしたら自分に合った大学選びができるのか、また大学でなくて他の道を選択できるのか、中学高校でそういう思考を養う場がもっと必要だと思います。ただ受験勉強に追いまくられて、学力に合った大学選びが精一杯。将来を見据えて「何を学びたいか」という重要な点を考える余裕や手がかりがないために、名ばかりの“大学生”が増殖してしまうのでは。学ぶ目的のはっきりした学生が増えれば、バイトを単位になどと学生に迎合したようなことをする必要もないのだろうと思いますが。

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