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2006年6 月28日 (水)

女性の歳と取材の心得

  神奈川県の小学校に電話を入れて女性教諭から新聞教育の実践について取材した。あらかた取材が終わった段階で「先生は教職歴何年ですか?」と聞くと「20年です」の答え。「では42歳ですか?」と詰めると「えっ! 年齢ですか?」の返事。「歳はやめていただけませんか」と言われてしまった。仕方ないから記事では教職歴で表現するが、取材としては不完全で落第だ。

  最初から歳を聞くと警戒されるから、まず教職何年か聞くのがひとつのテクニック。先生は教職歴を問われるとまず百人が百人とも素直に反応する。その上で歳を聞けば「ああ、ばれちゃいましたね」となるのだが、そうでなくとも歴が分かれば少なくともだいたいの年齢は推測できる。新人かベテランかは、先生について書く記事では最低限の必須事項である。教えることと年齢は密接不可分の関係にあるからだ。

 先生に限らず「人間」を書く社会面の記事で年齢は記事の必須ファクターと言っていい。しかし、基本的な個人情報である年齢を聞きだすことはなかなか難しいし、記事に書くことを納得させられない場合もある。女性の場合はなおさらだ。そこでテクニックが必要となるが、最後は人間的な信頼関係が決め手となる。相手に取材者の意図を納得させ、その上で人間的な信頼を獲得すれば相手は年齢を明かし。書かれることに同意する。そこが半煮えだと取材が完結しない。今日の神奈川のケースは電話取材で、しかも相手が出かける直前で時間がなかったこともあるが、少し腕が鈍ってきたのではと反省した。

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