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2007年1 月 2日 (火)

尊敬する友~不登校の子の母~

私には年上のステキな友達がけっこういる。その一人がカズさん(仮名)。年齢は40代後半で、中学3年の息子がいる。彼女は、人前に出る仕事をしてきたせいか、見た目も中身も若々しく、話し上手、人を飽きさせない。一回りちかく歳の離れている私や20代の若者とも、違和感なく接せられる人。

そんな彼女にも悩みがある。息子が夏前から不登校になってしまった。「今、クラスで不登校が流行りみたいになっているので、あまり深刻にならなくて大丈夫」と先生も言うし、当初は彼女も心配ながら「とりあえず時期を待つ」という感じだった。しかし、本人は一向に学校に行く気を見せない。息子はパソコンが得意で、特にパソコンで音楽を作るのが好きらしい。好きなことはどんどん自分で勉強するタイプなので、かなりのものを作るそうだ。そして、学校に行かない理由として、みんなと同じ事をやらせようとする「学校」というシステムが嫌いなんだと。

カズさんも、カウンセラーに相談したりした結果、無理強いはしなかった。とはいえ、高校はどうするの??と悩みは深かった。息子は「学校」システムが嫌いなので、高校に行きたくない。通信制高校と言われても、今すぐ判断できない。パソコンの専門学校といわれてもそこで習うようなことはすでに出来るし、やはり「学校」だから嫌だ――と。立派な学歴はいらないが、将来何かの仕事をするには、人とコミュニケーションをとらなくてはならないし、自分の世界だけじゃ生きられないのよ、ってことも彼女は息子に伝えた。息子もそれは理解しているのだと。

結局、彼女が行き着いたのは「よく考える時間をあげる」だった。「大学受験で浪人や、大学で留年すると思えば、今1、2年ロスしてもいいじゃない!?」って。だから、息子に「今年、進学しないかわり、20歳までに高校卒業と同等になるよう、何とかしなさい」って言ったそうだ。「その考えに行き着いたら、自分も楽になって、息子も家族も皆ハッピーよ」って。

本当のハッピーではないのだろうけど、こんな深刻な局面で余裕を持って子供に対することができるのは天晴れだと、またまた尊敬してしまった。私なら、子供に「どーするの!??」とじりじり詰め寄ってしまうだろう。タラコが生まれたとき、夫の友人が「オマエのカミさん、子供が勉強できなかったら、“どーしてわかんないの!”とか怒りそうだよな」と言われたんだと。ギクッとしないでもない・・・。この一言を教訓に、そしてカズさんの姿に学び、心にゆとりを忘れずタラコに向き合っていきたいな…と年の初めに改めて思うのでした。

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