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2006年11 月 1日 (水)

70コマ(文科省)と50コマ(公明党)が対立;必修逃れ救済

 受験科目の勉強時間に充てるため不要な必修科目を勉強しない「必修逃れ」問題は、全国の公私立高校461校で発覚、約7万人の生徒が巻き込まれる未曾有の教育大事件に発展した。生徒の負担を軽減するよう安倍首相の指示を受けた文科省が31日、未履修科目の補習を受けさせる上限を2単位分70コマ(1コマは50分)とし、それを超える分は不要とする救済策を与党に示した。これに対し公明党は未履修生徒の多くが70コマ不足であるため文科省案では実質的な負担軽減にならないと反発、上限を50コマとする案を主張。文科省と与党で今週中の調整を目指すことになった(朝日1日朝刊1面)。

<谷口のコメント>
 ◎バナナの叩き売りはやめよ、公明党◎
 富山県の一角で発覚したと思ったらあっという間に全国規模に広がった必修逃れ問題はようやく当面の対応が決まりそうな情勢だが、未履修を何コマの補習で勘弁するかのコマ数をめぐって文科省と与党の間がぎくしゃくしている。本来、必修科目は全て履修するのがルールだし、大部分の高校生はそうしている。その不公平をなくすためにも現時点で補習可能なコマ数をかなり詰めて追求したと見られる文科省案でいいのではないか。未履修生徒の相当の割合がこれでルール通り必修科目を履修したことになるのだ。教育問題では永田町得意の「足して2で割る」解決策やバナナの叩き売りよろしく数字を叩き合うパフォーマンスはやめてほしい。あくまで原理原則を通す、それが教育という営みにもっとも求められることだ。

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