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2006年10 月 5日 (木)

小6女児自殺、一転「いじめ」認める;滝川市教委

 北海道滝川市教委は5日開いた臨時の教育委員会議で昨年9月、同市立小学校の教室で6年生女児が教室でクビをつった自殺の原因は遺書の内容からいじめであると判断した、と各紙5日夕刊が伝えた。同市教委は「事実の把握を優先させ。子どもの立場になり考えることに欠けたことを反省している」としている。市教委はこれまで「いじめの事実を確認できない」としてきた。

遺書の内容を伝える新聞報道以来全国から電話約850件、電子メール約1000通が市教委に寄せられた。そのほとんどが「いじめを認めないのはおかしい」「原因究明が遅い」など批判する内容だったという。この日の会議で教育委員からは「なぜ早く(いじめとの判断を)出せなかったのか」「いじめの認識に(世論との)ずれがあったのではないか」との質問が出され、指導室長が「あまりに(暴力など)事実把握にとらわれすぎた」と反省の弁を述べるなどのやりとりがあり、5教育委員全員一致の見解となった。

 <谷口のコメント>

 ◎存在感示した教育委員たち◎
 この日の臨時教育委員会の開催から決定にいたるまでのドキュメントは報道だけからでは必ずしも明らかではないが、ふだんはお飾りのようにしか見えない教育委員さんらが真っ当な役割を果たしたと表面的には受取れる。「いじめ自殺とは認められない」というのが教委事務局のお役人的保身の発想だとすれば、この日の教育委員らの結論は世間の常識に照らしてその誤りを正した、と言えるだろう。行政委員会制度の本来の機能が有効に働いた、と言い換えてもいいかもしれない。今後は、なぜ現場を含めて教育行政当局が想像力に欠ける判断をするに至ったのかつぶさに検証し、他の教委にも他山の石となるよう調査結果を公表して欲しいものだ。

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