世界史「必修」逃れ全国の高校で;動機は受験効率
富山県立高岡南高校で発覚した履修単位不足は全国の多くの高校でも同様であることが各新聞社の調査で分かった(各紙26日朝刊1面)。数字は朝日「10道県63校」、毎日「10県65校」、読売「11県65校」と若干の差があるが、学校名も挙げた毎日の一覧からも、これらの学校が受験名門校であることが歴然だ。取材に対して多くの校長らも「入試科目を優先した」と動機を語っている。
事件名を朝日「必須漏れ」、毎日「履修不足」、読売「必修逃れ」としたが、実態から言えば読売が正確な命名だ。ほとんどのケースは地理歴史教科でおきている(読売)。学習指導要領では同教科は「世界史A」「世界史B」から1科目、さらに「日本史A」「日本史B」と「地理A」「地理B」から1科目の計2科目を必修で学ぶことを定めている。ところが「世界史」を教えず、「日本史」か「地理」のどちらか1科目しか履修させていなかった。つまり覚えることが多い「世界史はずし」である。浮いた時間を英語や数学など大学受験に必要な科目に充てていたようだ。主に理系進学者を対象にした措置だったという。
大半は教育委員会に必修科目を履修しているかのように虚偽報告をしていた。
必修科目が未履修では卒業できないため、卒業までの数ヶ月に70時間の授業をやってクリアする予定だが、受験生を控えた3年生からは「迷惑な話だ」という声が上がっている。
<谷口のコメント>
嘆かわしい「教育犯罪」に厳罰を
偽装や虚偽報告は食品や政治の世界の話かと思っていたら、全国の進学名門高校が平然とでっち上げカリキュラムで卒業生を送り出していたという。いったい世の中何を信じていいか分からなくなってくる。世界史を高校で学ぶことは必ずしも必要かどうかの議論は別にして、教育の現場で違法脱法行為がまかり通っていいはずがない。教育委員会は過去にさかのぼって経緯を調べ、責任者は懲戒処分に付すべきだ。
記事では自分の母校の名前も出てきてあ然とした。「福井県で世界史の授業を受けていなかった県立藤島高校3年の生徒は『たまに授業をするかも知れない』というあいまいな説明で教科書だけは買わされた、と明かした」(読売)という。偽装のために使いもしない教科書まで買わせる根性が情けない。我が母校は幕末の英才、橋本左内が初代校長を務め、質実剛健をモットーとする。虚偽に関係した教職員には即座に責任を取っていただきたい。
世界史だけでなく、情報の時間数も足りないと知り・・ビックリ!!しました。子供も情報は商業高校とかでしかやらないものと思っていたみたいです。数学の苦手な我が子は情報のほうが得意なはずで、今まで「センター試験に情報が選択出来たら良いのに」と言っていました。ちゃんと授業をしてくれた方が受験に有利な人もいたのでは?数学だって、教科書は全く使わず、難しいテキストを使用していたけど・・難関大学を受ける人しか恩恵をこうむってないでは?全員、現代社会しか習わず・・倫理とか政経なんか選択の余地が生徒には無かったけど、これは正しかったのでしょうか?
投稿情報: 藤高生の親 | 2006/10/29 0:00:53