そこまでやるか!「朝ご飯給食」
朝ご飯を食べない子どもが増える中で、学校で「朝食」を出す動きが出始めている。「やむにやまれず」「家庭に任せよ」など意見は様々だ(読売9日朝刊生活面)。記事が取り上げている例は3つ。岡山県美咲町は5月11日から全小中学校で1時限目終了後の10分間休みを利用した乳製品「給食」を開始した。給食ルームの牛乳、ヨーグルト、チーズなど10品のうちから好きな物を1つ選ぶ。今年度予算は1200万円。高知県香美市の鏡野中学校は3年前から月1回、1時限目の終りに、おにぎり、味噌汁、つけものを出す「朝食タイム」を実施している。抜き打ちにしているのは生徒に依存させずに朝食の大切さを分からせるため。東京都八王子市の私立穎明(えいめい)館中学・高校では01年から食堂で朝ご飯を出しており毎朝約20人が利用している。
美咲町立旭小は過疎化による統合校で通学範囲が広がり午前6時台に家を出る子もいるなど事情は様々。ただ、記事につけられた識者・関係者コメントはおおむね家庭の問題との捉え方だが「親はあてにならないから、子どもが朝食を作れる力を育てるように発想の転換を」という意見もあった。
<コメント>5月22日付の本欄で「欠食児童に学校悲鳴」と言うニュースを紹介しました。東京都内のある公立小学校では3人の児童に毎日校長室でこっそり牛乳を飲ませているというものでした。家庭で十分な食事をとっていないので栄養上の心配があるからということでしたが、今度の読売を読むとやはり“欠食”児童生徒は全国共通の問題になっていることがよく分かります。日本スポーツ振興センターの調査(00年)では、朝食を食べていない小学生は16%、中学生は20%にも上ります。
こうした子どもが親になっていくわけですから我が子に朝食を作るはずがありません。日本の“欠食”児童生徒は将来ますます増加していくのは火を見るよりも明らか。これは少子化と共に日本の活力を根本から蝕んでいく病理と言えるでしょう。足立己幸・女子栄養大名誉教授が「作らない親に言ってもなかなか変わらないのが現実。だったら。子ども自身で朝食を作る力を育てるよう、発想の転換も必要な時代ではないか。小学校低学年でもご飯の準備はできる」との意見を述べておられるのは、まさにその通りと共感しました。しかし、日本の子どもたちはなんて可哀そうなのか、という思いは禁じ得ません。
美咲町立旭小は過疎化による統合校で通学範囲が広がり午前6時台に家を出る子もいるなど事情は様々。ただ、記事につけられた識者・関係者コメントはおおむね家庭の問題との捉え方だが「親はあてにならないから、子どもが朝食を作れる力を育てるように発想の転換を」という意見もあった。
<コメント>5月22日付の本欄で「欠食児童に学校悲鳴」と言うニュースを紹介しました。東京都内のある公立小学校では3人の児童に毎日校長室でこっそり牛乳を飲ませているというものでした。家庭で十分な食事をとっていないので栄養上の心配があるからということでしたが、今度の読売を読むとやはり“欠食”児童生徒は全国共通の問題になっていることがよく分かります。日本スポーツ振興センターの調査(00年)では、朝食を食べていない小学生は16%、中学生は20%にも上ります。
こうした子どもが親になっていくわけですから我が子に朝食を作るはずがありません。日本の“欠食”児童生徒は将来ますます増加していくのは火を見るよりも明らか。これは少子化と共に日本の活力を根本から蝕んでいく病理と言えるでしょう。足立己幸・女子栄養大名誉教授が「作らない親に言ってもなかなか変わらないのが現実。だったら。子ども自身で朝食を作る力を育てるよう、発想の転換も必要な時代ではないか。小学校低学年でもご飯の準備はできる」との意見を述べておられるのは、まさにその通りと共感しました。しかし、日本の子どもたちはなんて可哀そうなのか、という思いは禁じ得ません。
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