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2006年6 月27日 (火)

ことばの力

  自宅の最寄り駅前にある小さな本屋さんで「日本語・ことば」コーナーがあるのに気付いた。30冊ほどの本をまとめてある。「読むチカラ」「書く力」は出版社は違うが共に斎藤孝氏の本。そのほか「日常茶飯語」「問題な日本語」などが並んでいる。狭いスペースで破格の扱いだ。しかも裏に回ったら平積みでも言葉関係の文庫本が5,6種類置いてある。その中から「祖国とは国語」(藤原正彦氏)、「いい言葉は、いい人生をつくる」(斎藤茂太氏)、「続・いい言葉は、いい人生をつくる」(同)を買い求めた。

  「ブームはいつごろからですか」。店員さんに尋ねると、ベテラン風の男性店員は「ブームということでしたら、もうだいぶ前からです。まあ、ブームというか作者の人気で売れているということですかね。斎藤孝とか藤原正彦とか」と言う。そういえば自分も藤原氏の本を見て歩いてこのコーナーに気付いたのだった。

  確かに作家個人の売れ筋現象かもしれないが、日本語・ことばブームの背景には明確な社会意識があるように思う。それはまさに、藤原氏がいみじくも表現したように「祖国とは国語なり」ではないか。社会が漂流しているという感覚は日本国民の中でますます強まっている。その裏返しとして国や民族の紐帯としての言葉に目が向くのだろう。言葉が社会再建の礎になっておかしくない。

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