危機的段階に入る地球温暖化をどう教えるか;元日紙面から
すでにエコ問題はウオーズだ
各紙とも本紙、別刷り特集を通じて教育関連の記事がほとんど見当たらないのが昨年と大きく様変わりしている。本当の意味で教育改革を進めるにはむしろ落ち着いたいい環境ではないだろうか。
記事で目立ったのは地球環境問題。中でも温暖化の問題が大きく取り上げられている。特に際立ったイベントが予定されているわけではないことを考えれば、温暖化がいかに現実的な危機として迫ってきているかということの現われだろう。
朝日は1面トップで<環境元年/第1部エコ・ウオーズ>の1回目を掲載した。地球環境問題はすでに戦争(ウオーズ)だ、ということだろう。<怒る天 人に牙/温暖化の脅威 急加速>の大見出しが踊る。毎日はやはり1面で<暖かな破局 第2部・地球からの警告>をツートップ扱いの2番手で載せた。<氷が消えれば私たちも/植村さん踏破「冒険の舞台」姿変え>は北極圏に記者を派遣して極地の異変を報じている。読売は大型企画こそなかったが、対社面で<日本の川 今世紀にサケ消える!?/オホーツク温暖化 回遊ルートに異変/北大試算>のショッキングな記事を扱った。
子供たちに危機を教えよう
記事の詳細は省くが、いずれも地球環境が壊滅的な危機に向かって進んでいる現実的な証拠をリポートする内容で、「ポイント オブ ノーリターン」(不可逆点)という不吉な言葉が頭に浮かんだ。地球の環境破壊はすでにもう引き返せないところまで進んだということだろうか。あるいはまだ私たちの努力次第で間に合うのだろうか? そのための国際的な枠組みはどう整えればいいのか。私たちはこうした問題点をあらゆる教科を通じて、あるいは特別なカリキュラムを組んで子供たちに教えるべきではないだろうか。後世に地球を受け継ぐ子供たちにはそれを学ぶ権利があるはずはずだ。
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