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2006年11 月 8日 (水)

学校予算、ランク分けせず伸び率で配分;足立区教委が軌道修正

 学力テストの学校平均点に応じて小中学校をランク付けし、それに応じて学校予算の一部を配分する方針を固めていた東京都足立区教委は7日、各方面の批判を浴びたことからランク付けは撤回、テスト結果の伸び率を大きな判断材料にする方式に軌道修正することを明らかにした(朝日、読売8日朝刊)。同日の区議会文教委員会で内藤博道教育長が答弁した。新方式では各校から提出される予算案に基づいて1校ずつ査定、学力テストの成績は伸び率によって学校に加点する形で予算を上乗せする。方式変更について内藤教育長は「Aはよい学校でDはデメな学校などと誤解されやすい制度だなと思った」と語った。伊吹文科相は8日の衆院文部科学委員会で「学校の評価を進学率などで評価する風潮を助長させてはいけない。やめたのは非常によかったと思う」と答弁した(朝日9日朝刊社会面)。

<谷口のコメント>
◎本質は変わっていない問題方式◎
 学力テストの成績を学校予算に反映させるという意味では本質は変わらず問題だ。一部の新聞論調で「せめて伸び率対応にしたら」という社説があった。間違った指摘だと懸念していたら、すかさずそこに乗じられた感じを受ける。児童生徒がたとえ学力テストで悪い成績だったっとして、予算配分で制裁を受けるいわれはない。しかも義務教育でこういうことがまかり通っていいはずはない。足立区の学力テスト成績の低迷は、いわゆる周辺区格差と言われてきた実態を含め広い見地から検討し、対策を講じていく必要があるだろう。

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