経費流用天国に内部からメス;札幌・浅井学園
国の補助金の不正受給が発覚して文科省が告訴し、北海道警捜査2課の捜査が続いている学校法人「浅井学園」(札幌市中央区)が同省に報告する内部調査結果の概要が28日、明らかになった。前理事長・浅井幹夫被告(57)が、個人的に利用するために、ハワイや東京に学園施設を取得していたことや、学園名義のクレジットカードを家族に持たせて自由に使わせていたことなど、主に5項目を挙げている。ハワイの「サテライトスタジオ」は、3年前に約250万ドルで学園が取得したが実際には浅井被告が個人的なレジャーに使っていたと結論付けた。学園名義のカードは、浅井被告が学園事務局の部長職にある長女と教員をしている長男に、学生時代から持たせ、衣料品などの購入や飲食費などに使わせていたという。浅井被告本人分と合わせた私的な使用額は5000万円以上に上るとしている。(読売29日朝刊社会面)
<コメント>文部科学省は、学園が耐震補強工事を巡って補助金5700万円を不正受給したとして浅井被告ら2人を補助金適正化法違反容疑で北海道警に告訴した。不正受給の額は小規模とあって各新聞社とも主に北海道紙面で展開している事件なのでよく知らなかったが、あまりのでたらめぶりに驚いた。内部調査査報告書はこのほかにも東京で借りていたマンションの家賃などそれぞれ毎月約40万~90万円や、東京出張時に使っていた高級外車「ベントレー」「フェラーリ」「BMW」など数台の経費も私的流用していたと指摘している。
浅井被告は関連する人材派遣会社の給与を勤務実態がない女の口座に振り込ませて着服した業務上横領罪でも起訴されるなど、再逮捕は数次に及んでいる。新聞が、その女性(36)は前理事長と内縁関係にあるとまで踏み込んで書いたのは、よほど悪質性が高いとみたからだろう。今回の事件の発覚の端緒は何だったのか知りたいものだ。ワンマン経営の学校法人では他にも浅井学園のような例があるのではないか。内部告発の保護と不正摘発の強化などの対策を進めなくてはいけない。
<コメント>文部科学省は、学園が耐震補強工事を巡って補助金5700万円を不正受給したとして浅井被告ら2人を補助金適正化法違反容疑で北海道警に告訴した。不正受給の額は小規模とあって各新聞社とも主に北海道紙面で展開している事件なのでよく知らなかったが、あまりのでたらめぶりに驚いた。内部調査査報告書はこのほかにも東京で借りていたマンションの家賃などそれぞれ毎月約40万~90万円や、東京出張時に使っていた高級外車「ベントレー」「フェラーリ」「BMW」など数台の経費も私的流用していたと指摘している。
浅井被告は関連する人材派遣会社の給与を勤務実態がない女の口座に振り込ませて着服した業務上横領罪でも起訴されるなど、再逮捕は数次に及んでいる。新聞が、その女性(36)は前理事長と内縁関係にあるとまで踏み込んで書いたのは、よほど悪質性が高いとみたからだろう。今回の事件の発覚の端緒は何だったのか知りたいものだ。ワンマン経営の学校法人では他にも浅井学園のような例があるのではないか。内部告発の保護と不正摘発の強化などの対策を進めなくてはいけない。
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