教育再生会議が再スタート
年明け最終報告へ
安倍前首相の肝いりで発足した教育再生会議が23日、首相官邸で福田首相も出席して1カ月ぶりの会合を開いた(各紙)。政権交代してから初めての会合。福田首相はあいさつで「所信表明演説に皆さんの提言を入れた」と、会議の意見を尊重する姿勢を表明したが、改革に対する自身の考え方については「会議が混乱するといけないから言わない」とだけ述べた。この日の会議では小中一貫教育の推進、「教育バウチャー」制度などについて論議が行われた。12月中にも第3次報告のとりまとめを行い年明けに最終報告をまとめる。会合では福田首相が政権公約の柱としている「自立と共生」を議論の指針に加えることも決まった。
谷口のコメント
◎公開して出直せ◎
鳴り物入りでスタートした教育再生会議だが、密室審議の手法に文科省・中教審との軋轢による分かりにくさも加わって国民的な改革論議の盛り上がりを欠いてもともと影は薄かった。重要政策についての会議だから存続させたのは評価できるが、もっと見えやすい仕組みの会議に模様替えして出直してほしかった。福田首相はあいさつで「教育は誰でも一家言持っている。私も持っているが言わない」と述べたというが、それだけにオープンで念の入った論議を重ねて国民合意を作り上げていくことが大事なのではないだろうか。
コメント